帰省した街の見知らぬ騒々しさに思わず耳を塞いだ
耳栓を挿して耳掛けで覆い目張りを施しカーテンを閉め布団を被り静寂の夜を待つ
声が聞こえる夜中でも大声が響く声が僕を侵食する
耳に出刃を斬り下げかけ最後に声を聞き直した声が僕を追い駆ける僕の声で追い立てる
独りの部屋僕が独りで叫んでいる
目次(詩集)