抱えすぎた言葉たちが腕から逃げ出そうと暴れているもがく言葉たちを取り落としそうになる
何も答えられない何も伝えられないなのに言葉たちは壁を叩く皮膚が爛れ落ちても壁を搔き毟る
いつからだろう言葉を縛りつけたのはなぜだろう言葉を支配しようと企んだのは
無表情の言葉たちが画面に並ぶプログラムされた涙が言葉の隙間から零れる
言葉たちが零れる
目次(詩集)