文芸船

任務

落ちてくる空を
少しでも支えたくて
腕を高く伸ばす
せっかくの
空が落ちてしまうのは
あまりにも悲しかったから

空が落ち始めたのは
背伸びを忘れた日
それはどこにもある
一粒の時間

僕は自身を柱に変えた
空を支えることは
僕の勤めだから

重みに骨が軋む
それでも僕は
腕を掲げ続ける

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