文芸船

近況つれづれ

 節分が近づいています。最近は恵方巻を見かけますが、この発祥を調べてみると何だかなあ、という感じ。バレンタインや母の日のような人のつながりをつくる機能があるわけでもなし、無理のある企画のような。むしろ豆まきの風習が衰えつつあるのはどんなものでしょう。

 先週からニュースがライブドア一色に染まっています。まあやむをえない話なのでしょうが、この一連の報道で奇妙な点は、投資家と社員の話ばかりで顧客の話が全くないこと。普通なら「私の使っている商品(サービス)はどうなるの?」といった話がありそうなものですが、やはり影響のある商品を持たない会社なのだろうか、などと。

 ところで今日、いやに肩凝りが酷いなと思っていたら腰を痛めてしまいました。その他少し色々ありましてサイトの更新が遅れますが、来月には最低一作は書く予定です。

 新聞がライブドア暴落一色です。眺めているとマスコミ各社で楽しんでいるような気がするのは私だけでしょうか。ここ数日、ニコンとミノルタがフィルムカメラから撤退する方向だと報道がありました。フィルムカメラはその場で見られないぶん、現像を待つというある意味贅沢な時間があったように思えます。これから先、写真アルバムは残るのでしょうか。それとも全てデータストレージに変わってしまうのでしょうか。物語の風景も変わっていくかもしれません。

 ここ連日、気温が-10℃以下なので厳しい気候が続いています。先日、やっとDVDプレーヤーを買いました。私の場合テレビの録画を行わないので再生専用機です。その代わり、旧来から持っていたコンポの配置を変えたりインシュレーターを買ったり台を作ったりした結果、DVDプレーヤーと同額のお金が飛んでいってしまいました。DVDは「黄泉がえり」「ハウルの動く城」「天国の本屋——恋火——」などを観たのですが、つくづく映像は定番しか見ない自分に気づいたり。

 天皇誕生日に際して、天皇陛下のお言葉にも大雪について触れていたというのを見て、ずいぶん本州は酷かったんだとやっと気が付きました。北海道にいると、朝になったら家から出られないぐらいでも大変だあ、という程度なので認識が甘いようです。

 ところでiPodを買った関係であちこちサイトを見ていたのですが、今後音楽がアルバム単位よりもシングル単位販売になる、そうすると冒険的なものがやりにくくなってレベルが下がるかもしれない、という話を見ました。たしかに、ロック系の人がバラードをやったりするのが難しくなるのかもしれない。私の場合、シングルカットされない曲が好きだったりすることも多いのでそれは困るなあ、と思ったり。でも小説なら、短編集にならない段階で入手可能になって有難いかも。

 iPod nanoを買いました。初めは戸惑いましたが、慣れると非常に操作の簡単な機械です。とくに便利なのが、ネットに繋いだ状態だと曲名や分類などをデータベースがら拾ってきてきちんとつけてくれるところ。いちいち曲名などを打つのは面倒だな、と思っていたのでこれは感激でした。この類のプレーヤーは1,000曲以上も入ったりするわけですが、蓄積していくと入れたことすら忘れた曲なども出てきそうな。忘れた記憶と音楽。面白い組み合わせかもしれません。

 ここ数日、子どもが狙われる事件がずいぶんと増えています。例によって、時代とか国とか大人とか教育とか雇用とかゲームとか漫画とかが悪いという諸々な犯人探しが行われるのでしょうが(ほぼこれで出揃ったと思う)、結局また曖昧に終わるのかなあ、と私は冷めた見方をしてしまいます。何か犯人を見つけて押し付ければ安心する、そんな匂いがどうも私は好きになれないのです。もっと根本的な、複合化した相互作用、即物的な何かではなく隠された構造を見ていく、そんな視点がもう少しあれば良いのに、と思うわけです。でも、説明力があるはずの芸術も最近は細分化しすぎているから無理かな。

 「100万回の言い訳」(唯川恵新潮社)、心の機微や移ろいが丁寧に描かれていて面白かったです。でも、帯にあった「夫婦の意味を問う」という煽り文句はむしろ余計かな、とか。普通に人間関係に共感したり反発したりして読めば良い、そんな小説だと思いました。最近思うのですが、文学というと重い主題と重厚な文章、そして丁寧な情景描写という価値観は余計な幻想だと感じるのですがどうでしょう。どうも僕はこのところ、ブンガクという奴に、芸術という指向に嫌気が差してきた気がします。とは言え、表現というものには魅かれている僕は結局のところ矛盾しているのですが。

 白鳥の声が聞こえる季節になりました。そのせいか熱いお茶が旨い、などと年寄り染みたことを言ってみたりしたい気分。とにかく温かい飲物は意外に少ないようで、思いつくのはお茶、珈琲、ココアぐらいでしょうか。以前に自販機が壊れていたせいでホットなQooオレンジが出てきたときは結構ショックでしたが。カクテルだと、ラムに熱湯を注いでバターを浮かべたホットバタードラムや、レモネードにワインを加えたホットワインレモネードなどもあります。でも、焼酎の番茶割りと比べるとかなり無名なのはどうしてだろう。

 NTTがセキュアOSのTOMOYO Linuxを公開したというニュースがありました。このセキュアOSとは、アクセス権限を色々設定したりしてクラッカーの不正侵入やウイルスに対する耐性の高いシステムだそうです。ただしここで言うTOMOYO Linuxは全く新しいLinuxではなく、拡張機能のようなもののようです。で、このTOMOYOという名前から、開発者が女性なのか、それとも開発者の恋人? 子ども? まさか原田知世はないよな、とか考えて調べたところ、もっととんでもない話。リンク先の方が詳しいですが、あまりに面白いので下記に引用しておきます。

This project was very inspired by the comic "Card Captor SAKURA", one of the CLAMP's masterworks. The names SAKURA and TOMOYO and SYAORAN were borrowed from the comic with the heartfelt thanks to CLAMP.

 よくNTTの社長、決裁のハンコついたなー、と。実は名前の由来を隠して了解とったのだろうか。いやまあ、村上隆もリトルボーイ展成功させてるからとか? 良いのかなあ。

 私はめったに甘いお酒を飲まない人間なのですが、ちょっと興味本位でリキュールを見てみました。マカデミアナッツのKAHANA ROYALEやビスケット味のBISTAなど不思議なリキュールがあってびっくり。

 そんな中で馴染みのあるカルーア(Kahlua)のサイトを見つけたのですが、単体の商品なのにかなり大々的なサイト。その中で掲載していたレシピにカルーア豆乳なるものがあり、ますます驚きました。玄米フレークをトッピングすると更に香ばしい味わい、とのことですがあまり美味しくなさそう。

 昨日、久しぶりにもんじゃ焼きを食べました。生まれて以来、食べたのはまだ2回目なので自分で焼けるはずもなく、店員さんにお願いしました。それにしても焼いているときの姿、なかなか変な食べ物だと思います。外国人に紹介したら「日本人、やっぱり変なもの喰ってる!」とか言われそう。もんじゃ焼きといいタコ焼きといい、その上寿司まで日本はアメリカ以上のファーストフードな国かもしれない。

 MusicBrainzという、オープンソースで作成されている音楽データベースがあります。英語のサイトですが、検索してみると大塚愛や平原綾香なども登録されており、邦楽なら名前や曲名は日本語で表示されます。RDFによるSemantic Webでの活用も探られているようです。ただ、協力者の偏りのせいか演歌の大御所、北島三郎は登録無し。さらに都はるみはスタジオジブリのサウンドトラックに収録されている「好きになった人」の歌手というデータだけ。ジャンルによっては変なデータしか出てこないかも。

 釧路へドライブに行ってきました。鶴居村を通ると、何羽ものタンチョウが畑で餌を探していました。実物はテレビよりもほっそりとして、白鳥よりも少し澄ましたような印象を受けました。釧路では港周辺をぶらついた後、今が漁期の姫ししゃもの干物を買ったらかなり旨い。もう一袋買ってくるんだったと少し後悔。もう少し時間があれば鮭関係も見てきたかったのですが、残念。

 憲法草案が出たようです。内容の是非は色々な意見が出るでしょうが、ふと思ったのは9条以外の条文、何か覚えていますか?という話。法学関係者を除けばあやふやでは、と。9条以外に条文があるのは当たり前の話ですが、あまりにも知らないような。9条と前文だけ残して他を全部変えても「どこ変わったの?」という人が続出しそう。ちなみに私自身、改正案だけ渡されて「9条以外に変更された条文を指摘して」と言われても答えられる自信は全くありません。

 昨日、やっと投稿用原稿が上がりました。30枚、締切日まで残り4日。結構ぎりぎりな日程です。でも一応は仕上がったので新しい作業に取り掛かれるなあ、などと。ところで詩のお題も残り少なくなってきました。来月はファンタジーどちらかを進める予定です。ところでかなり寒くなって暖房が欲しい季節になりました。またドライブに行きにくくなるなあ、と。

 CSS関係者に37の質問、答えてみました。途中で飽きてきましたが、終わってみるとなかなか面白いものでした。あと、この日曜日中に他に掲示板を新しくしました。以前より簡潔で動作も速いようです。なお、今月は投稿作品を書いているため小説の更新は滞り気味です。

 100の質問に興味を抱いたのでgoogleで検索したところ、1,680,000件も引っ掛かりました。質問の種類もゲーマー、登山者、医療関係者、小説書き、映画好き、コスプレイヤーなど様々。そのうちやってみるかも。「100の質問」、発端はねえさんたちに100の質問らしいです。このページの運営者、どんな人なんでしょう。

 先月末から原稿締切が続いているせいか、あまりネット上の原稿が進みません(言い訳)。ところで昨日、ParaFla!なるソフトを見つけました。簡単にFLASHが作れるというスグレモノ。早速SMILで作っていたものをFLASHにしました。結構良い。でもブラウザ間で色々と対応が違うせいで結構苦労してしまいました。折角なのに何だか無駄な苦労。

 連休最終日です。原稿書いて本読んでネット見てたら終わってしまいそうです。ところで先ほど迷惑メールが届いたのですが、その題名が今年の夏こそ!。そろそろジャンバーが必要な時期に随分と間抜けだなあ、と。こんなものでも努力する人と適当な人の差があるものなのか。同じアドレスから今年の冬こそ!とか来たら笑ってやる。

 日曜日に買っておいた「下妻物語」(嶽本野ばら小学館)、最高に痛快! 表紙や題名、作者の経歴などを見るとちょっとどうか、と思ったのですが、王道の友情物とロリータファッションがタッグを組んでる小説。映画は見ていないので、DVDで見たいなと思いました。嶽本野ばら、私の中で注目株になりました。

 今日は国勢調査の日です。国勢調査は統計法第4条で直接実施が定められている統計で、趣旨は人口に関する全数調査です。今年は大規模調査から5年後に行う簡易調査にあたるそうですが、これでも項目は少ないそうで。調査を所管している総務省統計局の資料を見ると、以下のように調査内容が時代によって変わっています。

 色々と時代の反映が見えて面白い。

 RSSを見ていると月1回はどこかの会社の名簿紛失・流出のニュースが入ります。でも、これって今までも結構流出していたのに最近敏感になって気づくようになったのでは、という気もします。パソコンの無い時代なら分厚い綴りで物理的に流出は抑えられたのかもしれませんが、それは車がなければ交通事故に遭わないみたいな話なわけで。

 ところで私たちの個人情報、平均で幾つの組織に押さえられているのでしょうか。そういえば国勢調査も個人情報だなとか思ってみたり。

 仕事と私用で落ち着きのない日々が続いたせいかこの連休は怠け気味。それでも10月締切の投稿用原稿を何とか書き上げました。それにしても快晴の中、カクテルを絡ませた恋愛物を賞味期限切れ直前のカップラーメンを食べながら書いてる私。ちと悲しい。

 韓国人俳優のペ・ヨンジュンを随分と見かけますが、なぜいつも片仮名で名前を書くのか気になりました。ハングルで書かれても読めませんが、韓国人は漢字でも名前を表記するはずでは? と。そこでペ・ヨンジュン公式サイトその他を調べて見ると日本にはない文字なので納得。それにしても日本語の片仮名はいい加減な表記法かもしれない。

 偶然に入った店でまた旅ジェラートを食べました。要はニャンコの喜ぶマタタビ入りジェラートです。味としては豆っぽい印象。不味くもないがとりたてて旨いわけでもなかったので少しがっかり。

 話変わって。煙草・喫煙・嫌煙関係について見てみました。分煙や禁煙が進んだぶん、煙草を完全に潰すのでなければこれ以上の分煙は難しいような。

 ここは一つ発想を変えて、煙草の文化商品化はどうでしょうか。居酒屋ならぬ居煙草屋や喫茶店的な喫煙店で注文して吸う。スナックでもボトルキープならぬカートンキープ制とか。マニアックになるとシガーバーで、今の葉巻中心の仕組みを拡張して、巻煙草から水煙草、葉巻まで色々と取り揃えているという趣向。ここまでくれば酒のように文化としての色彩があって面白い。

 先日飲んだアンダルシアAndalucia)というショートカクテルが好みだったのでネットで検索。シェリー2/4、ブランデー1/4、ホワイトラム(レモンハート)1/4のレシピだったようです。甘味のないきつめのカクテルです。

 検索途中で「カクテル占い」というサイトを見つけました。遊びとしては面白い。この中でキングス・バレイ(King's Valley)というカクテルは知りませんでした。

 この土日は本を何冊かまとめて読みました。改めて見直すと何ともまとまりのない選び方。

ヤキソバパンの思想犬丸りん幻冬舎
ずれた視点とのんびりした語り口が楽しい食べ物エッセイ。漫画も入っていて読みやすい。気に入ったページからどうぞ。
先輩とぼく 5沖田雅メディアワークス
オタク系ナンセンスギャグもここまで軽薄だとむしろ愉快。でもオタク設定作品が世に増殖しているのはなぜ?
20世紀少年浦沢直樹小学館
とりあえず10巻まで読破。内容が濃厚な漫画なので、最低でも3巻以上を一気に読んだ方が良い感じ。時代の重なり合いが凄い。
ファースト・プライオリティー山本文緒角川書店
微妙な湿度のある孤独感が良い。ショートショートで作品数が多いので、つまみ食いする読み方がちょうど良いかも。
涼宮ハルヒの陰謀谷川流角川書店
このシリーズ、表面はお約束ドタバタだが、もう1枚下はパズル的なSF。しかし、さらに根底には我々の世界が存在する根拠の希薄さを挑発的に語る不気味さがある。
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